広すぎて見えない世界に僕は生まれて

誕生日。
会社帰りにケーキを買って、いつもより贅沢なおつまみを買って
ひとりでお祝い。
いろんな人からメールが来て嬉しかった。
お誕生日を祝ってもらうと、
生まれてきたことを肯定されているような気になって、幸せ。


生きてゆくことを苦しいと思う。
毎日の繰り返しに、ぞっとする。
行き先はもう、今見えているものからそうかけ離れてはいないことも、
わかっている。
生きにくい世の中。
なんのために、と自答しながら、意味もわからないまま、25歳になった。
一瞬の愉しいことの周りを、真綿でぎっしりとくるみこむように、
苦しいことが覆っている。
でも、自ら去る勇気もなくて。
必要とされていないのと同じくらい、愛されていることも、知っているから、
どこにもいられない。
どうしたらいいか、わからない。
苦しいね。
苦しいね。
でも、こんなふうに自分を傷つけながら、
それでも生きていくんだろう。
ところどころにある灯りに、救われたようになりながら。


苦しいことの数だけ愉しいこともある、なんて
やさしい嘘に過ぎないとわかっていても。


おめでとう、わたし。
25歳のわたし。